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弁護士 小田 康夫
2016.02.09
2016.02.09
大貧民大富豪
トランプゲームの大貧民(大富豪)を知っているでしょうか。
最強カードをジョーカーとし、最弱カードを3として、場にあるカード(同一の数字を2枚以上出したり、連続する同種類のカードを出したりすることも可)より強いカードを出していき、最初に手持ちのカードがなくなった人が勝ちというルールのゲームです。5人でゲームをした場合、最初にあがった人から順に、大富豪、富豪、平民、貧民、大貧民と呼ばれます。
また、ルール上、一度大貧民になると、次回のゲームで、大富豪へ一番強いカードを(2枚ないし1枚)献上する必要があります。ひとたび大貧民に落ちれば、その地位から抜け出せず、大貧民から大貧民へ、負の連鎖が始まります。
さて、日本において、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員などの非正規雇用労働者は年々増加し、1995年には約1000万人だったものが、2005年には約1600万人、2015年12月の調査では、約2038万人となっています(総務省統計局、労働力調査http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.htm)。
また、正規、非正規の平均給与(年収)は、正規478万円、非正規170万円となっており、正規社員と非正規社員には大きな所得格差があります(国税庁、平成26年分民間給与実態統計調査https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2014/minkan.htm)。
この他にも、日本の貧困化を示すような統計も、最近多く取り上げられるようになりました。
確かに、統計データの分析の手法は様々で、一概に、貧困化、貧困の固定化が進んでいるとは言えません。
ただ、私が、日々、債務整理の相談を受けていると、ギャンブル等の浪費が原因で多額の借金を負ったという方はほとんどおらず、むしろ、特にこれと言った理由がないが、生活費を補てんするために消費者金融を利用した、そのうち利息を返済することが困難になり、相談に来た、という方が圧倒的に多いというのが実感です。
働いても働いても、最低限度の生活さえ維持できないという方もいます。
正攻法で働き続けても、生活が良くならない場面はありますし、自助努力では如何ともしがたいときもあります。
そんなとき、弁護士が少しだけ力になれるかもしれません。
相談者の生活状況を鑑み、社会保障制度の利用につなげるなど、自立に向けて支援することも弁護士の仕事の一つです。
現在、釧路では生活困窮者の保護に力を注いでおり、支援の窓口となる「くらしごと」という愛称の相談センターもできました(http://www.sbcc946.com/kurashigoto/)。
弁護士は、このような組織と連携したり、生活保護課の担当者とも連絡を取り合ったりすることで、貧困から抜け出し、自立を図るための支援をしています。
大貧民には、「革命」(同じ数のカードを4枚出せば、カードの強さが逆転する)という、一発逆転の奥の手が用意されています。
しかし、現実社会には、なかなか奥の手というのはありません。
貧困に苦しむ人が、職業訓練等を通じて専門技能を身につけるなどして、自立するにも、奥の手はなく、継続的な努力を要するものです。
貧困支援という弁護士の活動も、一つ一つ、目の前にある問題を解決していかないといけない地道なものですが、いつかこのような活動が実を結び、貧困から抜け出した方が、社会で大きく活躍することを願ってやみません。
以上
最強カードをジョーカーとし、最弱カードを3として、場にあるカード(同一の数字を2枚以上出したり、連続する同種類のカードを出したりすることも可)より強いカードを出していき、最初に手持ちのカードがなくなった人が勝ちというルールのゲームです。5人でゲームをした場合、最初にあがった人から順に、大富豪、富豪、平民、貧民、大貧民と呼ばれます。
また、ルール上、一度大貧民になると、次回のゲームで、大富豪へ一番強いカードを(2枚ないし1枚)献上する必要があります。ひとたび大貧民に落ちれば、その地位から抜け出せず、大貧民から大貧民へ、負の連鎖が始まります。
さて、日本において、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員などの非正規雇用労働者は年々増加し、1995年には約1000万人だったものが、2005年には約1600万人、2015年12月の調査では、約2038万人となっています(総務省統計局、労働力調査http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.htm)。
また、正規、非正規の平均給与(年収)は、正規478万円、非正規170万円となっており、正規社員と非正規社員には大きな所得格差があります(国税庁、平成26年分民間給与実態統計調査https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2014/minkan.htm)。
この他にも、日本の貧困化を示すような統計も、最近多く取り上げられるようになりました。
確かに、統計データの分析の手法は様々で、一概に、貧困化、貧困の固定化が進んでいるとは言えません。
ただ、私が、日々、債務整理の相談を受けていると、ギャンブル等の浪費が原因で多額の借金を負ったという方はほとんどおらず、むしろ、特にこれと言った理由がないが、生活費を補てんするために消費者金融を利用した、そのうち利息を返済することが困難になり、相談に来た、という方が圧倒的に多いというのが実感です。
働いても働いても、最低限度の生活さえ維持できないという方もいます。
正攻法で働き続けても、生活が良くならない場面はありますし、自助努力では如何ともしがたいときもあります。
そんなとき、弁護士が少しだけ力になれるかもしれません。
相談者の生活状況を鑑み、社会保障制度の利用につなげるなど、自立に向けて支援することも弁護士の仕事の一つです。
現在、釧路では生活困窮者の保護に力を注いでおり、支援の窓口となる「くらしごと」という愛称の相談センターもできました(http://www.sbcc946.com/kurashigoto/)。
弁護士は、このような組織と連携したり、生活保護課の担当者とも連絡を取り合ったりすることで、貧困から抜け出し、自立を図るための支援をしています。
大貧民には、「革命」(同じ数のカードを4枚出せば、カードの強さが逆転する)という、一発逆転の奥の手が用意されています。
しかし、現実社会には、なかなか奥の手というのはありません。
貧困に苦しむ人が、職業訓練等を通じて専門技能を身につけるなどして、自立するにも、奥の手はなく、継続的な努力を要するものです。
貧困支援という弁護士の活動も、一つ一つ、目の前にある問題を解決していかないといけない地道なものですが、いつかこのような活動が実を結び、貧困から抜け出した方が、社会で大きく活躍することを願ってやみません。
以上